工程をデザインする
私たちの仕事は、単に形や間取りを考えるだけではありません。 住まいの品質を高めるために、建築の現場や部材の加工などの、工程のデザインを行っています。 木材の加工工程の管理は、私たちが最も得意とする業務のひとつです。耐力壁と断熱材と外壁下地を一体化
耐震、耐候、断熱、防音など、建物の壁には様々な機能が必要とされます。 一般的には、それら必要な機能をひとつずつ積み重ねていくように施工して、住まいは完成します。パネル工法では、それらをひとつにまとめてプレカット工場で加工、製作。建築現場に搬入して、組み立て作業を行うことで、規格化による安定した性能を生み出します。
パネルを支持し軸組との接合面を作る役割と、断熱材を保持する役割を担った枠材(35×115)には、柱材・桁材を製材した際に出る端材を製材加工して製作しています。
パネルサイズは、構造面材[PAL: ラストップ]の規格寸法から、910×1820 , 2730 , 3000 の寸法が製作可能です。竪胴縁による通気層を確保しても耐力壁壁倍率の認定を取得している材料なため、外壁下地も兼ねることができる点が、[ラストップ]を採用する利点といえます。
精度とコスト
構造軸組のプレカット精度とパネル製作のクリアランスを、左右2mm・上2mmとして、現場での施工性を高めています。また、工場での組み立て加工に必要な作業コストおよび現場でのはめ込み工程の作業コストを試算すると、建設コストに優位性があることが検証されています。
外部側からハメ込み作業を行う形式のパネル構法となるため、外部足場での作業性や、隣接建物との距離など制約を受けますが、比較的敷地条件に恵まれたプロジェクトでは有効な工法です。